会長挨拶
大会長 鴻巣 正史
岩手医科大学 医学部 緩和医療学科
このたび「日本緩和医療学会 第7回 東北支部学術大会」を、2026年10月17日(土)、岩手県盛岡市のキオクシアアイーナ(いわて県民情報交流センター)にて開催させていただくこととなりました。
本学術大会のテーマは「いのちの声に耳を澄ませて」といたしました。
私たちが緩和医療に携わる原点には、苦しみの中にある人の声に静かに耳を傾け、その人らしさと尊厳を大切に支えるという思いがあります。
病の経過や治療の限界、そして死を見つめる時間の中で、患者さんやご家族は言葉にならないさまざまな思いを抱えながら日々を過ごしておられます。その沈黙やまなざしの奥にある「いのちの声」に、私たちはどれほど丁寧に向き合えているでしょうか。
今回のテーマには、患者さんやご家族の声だけでなく、地域の中で支え合う人々の声、そして医療者自身の心の声にも耳を傾けたいという願いを込めました。すぐに答えが見つからない問いと向き合うことも少なくありませんが、その静かな時間の中にこそ、次の実践へとつながる気づきがあるのではないかと感じています。
本学術大会では、医師・看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー・リハビリテーション職・心理職・管理栄養士・ボランティアなど、多職種が垣根を越えて学び合い、それぞれの立場から「いのちの声」にどう応えていくかを共に考える場にしたいと考えております。知識や技術の共有にとどまらず、互いの経験や思いを分かち合うことで、新たなつながりが生まれることを願っています。
本学術大会が、参加される皆さまにとって実りある学びの場となるとともに、心と心が静かに響き合う出会いの場となれば幸いです。東北の地から、緩和医療の理念と実践を未来へとつないでいく一歩となることを心より願っております。
秋の紅葉が美しい盛岡の地で、皆さまにお目にかかれますことを楽しみにお待ちしております。